公開日: 2025年6月4日

福岡中洲屋台ではしご酒!地元サラリーマン厳選の鉄板コースと〆ラーメンを堪能

福岡中洲屋台ではしご酒!地元サラリーマン厳選の鉄板コースと〆ラーメンを堪能

福岡の夜の風物詩といえば、活気あふれる屋台。特に那珂川沿いに灯りがともる中洲エリアの屋台街は、観光客だけでなく地元の人々にも愛される特別な場所です。仕事終わりの一杯、友人との語らい、そして美味しい料理に舌鼓を打つ――。屋台での時間は、日々の疲れを癒し、明日への活力を与えてくれます。

今回は、そんな福岡の屋台文化を心ゆくまで楽しむべく、地元サラリーマンがおすすめする中洲屋台のはしご酒「鉄板コース」をご紹介します。定番から個性派まで、様々な屋台を巡り、最後は絶品の〆ラーメンで締めくくる。これぞ博多の夜の醍醐味です。

福岡屋台の魅力と基礎知識

福岡の屋台は、単なる飲食店ではありません。そこには、戦後の混乱期から続く歴史があり、人情味あふれるコミュニケーションが生まれる独特の文化があります。かつては400軒以上あった屋台も、様々な変遷を経て一時は減少しましたが、福岡市の条例制定や新規公募によって、現在では100軒以上が営業を続けています。これは全国的にも非常に珍しい規模です。

中洲エリアの屋台街

福岡市内には、主に天神、中洲、長浜といったエリアに屋台が集中しています。中でも中洲エリアは、那珂川沿いの美しい夜景を背景に、昔ながらの雰囲気を色濃く残す屋台が多く集まる場所です。観光客で賑わう一方で、古くからの常連客も多く、活気と人情が入り混じる独特の空気感が魅力です。

屋台を楽しむための基本情報

屋台に初めて行く方や、久しぶりに行く方のために、基本的な情報を押さえておきましょう。

  • 営業時間: 早いところで18時頃から、多くは18時半から19時頃に開店します。深夜まで営業している屋台も多いですが、ラストオーダーの時間は確認しましょう。
  • 定休日: 屋台によって異なります。不定休の店も多く、雨天や悪天候で急に休業することもあります。SNSや電話で事前に確認するのがおすすめです。
  • 支払い方法: 現金が基本ですが、最近はQRコード決済やクレジットカードに対応している屋台も増えています。入店時やお会計時に確認しましょう。
  • トイレ: 屋台には基本的にトイレがありません。事前に済ませておくか、近くの商業施設やコンビニエンスストアを利用しましょう。店主に聞けば教えてくれます。
  • 荷物: 屋台は狭い空間です。大きな荷物はコインロッカーやホテルに預け、身軽にしていくのがおすすめです。手荷物は足元や膝の上に置き、通路を塞がないように配慮しましょう。
  • 席の譲り合い: 席数が限られているため、混雑時は詰めて座るなど、お客さん同士の譲り合いの精神が大切です。
  • 料金確認: メニュー表で料金を確認しましょう。お通し代やワンオーダー制の屋台もありますので、不明な点は注文前に確認すると安心です。
  • 長居は控えめに: 混雑時は、食べ終わったら席を譲るのがマナーです。はしご酒を楽しむためにも、一つの屋台に長居しすぎないのがおすすめです。

これらのマナーを守ることで、自分だけでなく周りのお客さんや店主も気持ちよく屋台を楽しむことができます。

地元サラリーマン厳選!中洲屋台はしご酒「鉄板コース」

福岡の屋台の醍醐味は、何と言っても「はしご酒」です。一軒でじっくり楽しむのも良いですが、数軒を巡ることで、様々な店主との出会い、多様なメニュー、そして屋台ごとの異なる雰囲気を満喫できます。ここでは、地元サラリーマンが実際に楽しんでいるような、中洲エリアを中心としたはしご酒の「鉄板コース」を提案します。あくまで一例ですので、その日の気分やメンバーに合わせてアレンジしてみてください。

1軒目:まずは定番でウォーミングアップ!

最初の一軒は、屋台の定番メニューで肩慣らし。おでんや焼き鳥、餃子など、すぐに提供されるメニューがある屋台がおすすめです。仕事の疲れを癒す最初の一杯と共に、屋台の雰囲気に馴染んでいきましょう。

おすすめ屋台例:武ちゃん

中洲エリアで一口餃子といえば「武ちゃん」。宝雲亭で修行した店主が作る餃子は、玉ねぎの甘みが特徴で、あっさりしながらも深い味わい。自家製柚子胡椒との相性も抜群です。ニンニク控えめなので、女性や翌日を気にせず楽しめます。どて鍋も人気メニュー。フードの追加注文はできない場合があるので、最初にしっかり注文しましょう。

  • メニュー例: 餃子(8個)700円、どて鍋 600円
  • 雰囲気: 親子で営むアットホームな雰囲気。常連さんも多いですが、一見さんも温かく迎えてくれます。

おすすめ屋台例:小島商店

新規参入ながら早くも人気を集める「小島商店」。明るく威勢の良い店主との会話が楽しい屋台です。寒かった日には、目の前で湯気を立てるおでんが最高。瓶ビールを片手に、まずは屋台の活気を感じてみましょう。立派なシンクなど、設備が整っているのも特徴です。

  • メニュー例: おでん盛り合わせ 500円、瓶ビール 600円
  • 雰囲気: 店主やスタッフがお客さんを巻き込んで盛り上げる、賑やかな雰囲気。初めてでもすぐに馴染めます。

中洲屋台街の賑わい
画像引用元: manalulu.com

2軒目:個性派メニューと店主のこだわりを楽しむ!

定番で温まったら、次は少し個性的なメニューを提供する屋台へ。店主のこだわりが光る一品や、他の屋台ではなかなか味わえない料理に出会えるのが、はしご酒の醍醐味です。店主との会話も弾みやすい時間帯です。

おすすめ屋台例:司

天ぷらをメインに提供する珍しい屋台「司」。特に自家製辛子明太子の天ぷらは必食です。しそで包まれた明太子がサクッとした衣に包まれ、揚げたて熱々を味わえます。旬の食材を使った天ぷらも人気。40年以上続く老舗の味を守り続ける店主のこだわりを感じられます。

  • メニュー例: 自家製辛子明太子天ぷら 1,000円、アナゴ天ぷら 1,000円
  • 雰囲気: 落ち着いた雰囲気で、じっくりと揚げたての天ぷらを味わえます。

おすすめ屋台例:KUROチャン

宮崎出身の店主が営む「KUROチャン」では、本格的な地鶏の炭火焼きを屋台で楽しめます。注文を受けてから炭火で豪快に焼き上げる様子は迫力満点。糸島産の朝引き地鶏を使った炭火焼きは、歯ごたえと旨味が凝縮されています。豚バラ軟骨のとろとろ煮も絶品。常連客と観光客が自然と交流する、アットホームな雰囲気も魅力です。

  • メニュー例: 地鶏の炭火焼き 1,300円、豚バラ軟骨のとろとろ煮 500円
  • 雰囲気: 常連客が多く、お客さん同士の会話も弾む賑やかな雰囲気。店主の人柄も魅力的です。

3軒目:〆の前に、もう一杯?それとも変わり種?

〆のラーメンへ向かう前に、もう一軒立ち寄るなら、バータイプの屋台や、軽食を楽しめる屋台がおすすめです。少し落ち着いた雰囲気で会話を楽しんだり、珍しいメニューに挑戦したりするのも良いでしょう。

おすすめ屋台例:屋台バー えびちゃん

中洲に近い天神エリアですが、紹介する価値のある屋台バー「えびちゃん」。屋台でありながら、1000種類以上のカクテルを提供する本格派です。その日のおすすめフルーツを使ったカクテルは特に人気。洋風おでんやカマンベールチーズのマーマレード焼きなど、バーならではのおつまみも揃っています。20時頃には満席になることも多い人気店です。

  • メニュー例: フルーツカクテル、洋風おでん、カマンベールチーズのマーマレード焼き
  • 雰囲気: 屋台とは思えないおしゃれな雰囲気。バーテンダーとの会話も楽しめます。

おすすめ屋台例:Telas & mico

こちらも天神エリアですが、個性的なメニューが魅力の「Telas & mico」。多国籍料理店の屋台版で、名店で修業したシェフの技が光ります。自家製明太バターブルースケッタや、グリルピクルス&オリーブなど、ワインに合うメニューが豊富。デザートやコーヒーだけでも利用できる気軽さも魅力です。

  • メニュー例: 自家製明太バターブルースケッタ 350円、グリルピクルス&オリーブ 580円
  • 雰囲気: おしゃれで立ち寄りやすい雰囲気。様々な使い方ができる自由さが魅力です。

〆はやっぱりこれ!中洲屋台の絶品〆ラーメン

福岡の夜、特に飲んだ後の〆といえば、やはり豚骨ラーメンは外せません。中洲エリアにも、飲みの〆にぴったりの美味しいラーメンを提供する屋台が数多くあります。濃厚ながらも後味すっきりの豚骨スープと細麺は、酔いを心地よく覚ましてくれます。ラーメンだけでなく、焼きラーメンも博多屋台発祥の〆の定番です。

おすすめ屋台例:KENZO

中洲の〆ラーメンとして常連客に愛される「KENZO」。特に名物の焼きラーメンは、〆に最高の一品です。甘いソースが細麺によく絡み、ベビースターラーメンのカリカリ食感がアクセント。飲んだ後でもペロリと食べられます。スタンダードな豚骨ラーメンや、珍しいもつラーメン、もつ鍋も提供しています。フランクな大将の人柄も魅力です。

  • メニュー例: 焼きラーメン 750円、ラーメン、もつラーメン
  • 雰囲気: 常連客と一見さんが和気あいあいと過ごす、人情味あふれる雰囲気。

おすすめ屋台例:中洲十番

新しいタイプの屋台として注目される「中洲十番」でも、〆にぴったりのラーメンを提供しています。スキレットで提供される焼きラーメンや、スタンダードな豚骨ラーメンがあります。キャッシュレス決済対応や荷物棚、コンセント完備など、観光客にも嬉しい設備が整っています。屋台のイメージを覆す快適さで、〆の一杯を楽しめます。

  • メニュー例: 焼きラーメン 950円、ラーメン
  • 雰囲気: シックな店構えで、設備が整ったモダンな屋台。外国人観光客にも対応しています。

屋台の〆ラーメン
画像引用元: ramenmap-fukuokashi-hakataku.com

ラーメン以外の〆も

ラーメン以外にも、屋台には様々な〆メニューがあります。例えば、「あごだし亭きさいち」(天神エリア)のようなうどん屋台や、「ふぐちゃん亭」(天神エリア)のふぐ雑炊など、個性的な〆を楽しめる屋台も増えています。その日の気分やお腹の具合に合わせて、お気に入りの〆を見つけるのも楽しいでしょう。

屋台ではしご酒をさらに楽しむコツ

中洲屋台での「はしご酒」をより深く楽しむために、いくつかコツをご紹介します。

  • 店主や常連客とのコミュニケーションを楽しむ: 屋台の最大の魅力は、店主や隣り合ったお客さんとの距離の近さです。「どこから来たの?」「おすすめは何?」など、気軽に話しかけてみましょう。思わぬ情報が得られたり、一期一会の出会いがあったりするかもしれません。地元の人との交流は、旅の忘れられない思い出になります。
  • 混雑時間を避ける: 20時〜22時頃は特に混雑します。ゆっくり話したい、落ち着いて楽しみたいという場合は、開店直後の18時台や、22時以降に訪れるのがおすすめです。比較的空いている屋台を選ぶのも良いでしょう。
  • 気になる屋台は事前にリサーチ: 約100軒もある屋台の中から、自分好みの屋台を見つけるのは大変です。事前にインターネットやガイドブックで気になる屋台やメニューを調べておくと、スムーズにはしごできます。福岡市の屋台公式LINEアカウント「FUKUOKA GUIDE」も便利です。
  • 「屋台きっぷ」を活用する: 一部の屋台で利用できるお得なチケット「屋台きっぷ」もあります。1枚1,050円程度でドリンク1杯とおすすめメニュー1品を楽しめるので、はしご酒にぴったりです。利用できる屋台や販売場所を確認してみましょう。
  • 一人でも気軽に: 「一人だと入りにくいかも…」と心配する必要はありません。むしろ一人で屋台に来る人も多く、店主や常連客に話しかけられやすいので、屋台の醍醐味を存分に味わえます。空いている屋台を選べば、店主とじっくり話すこともできます。

屋台で店主と話す様子
画像引用元: manalulu.com

まとめ

福岡中洲の屋台は、美味しい料理はもちろんのこと、人との温かい交流が生まれる魅力的な場所です。地元サラリーマンのように、数軒をはしごして様々な屋台の個性を味わい、最後は絶品の〆ラーメンで締めくくる。これぞ博多の夜を心ゆくまで楽しむ「鉄板コース」と言えるでしょう。

初めての方も、この記事で紹介した基本情報やマナー、そしてはしご酒のコツを参考に、ぜひ福岡の屋台文化に触れてみてください。きっと、忘れられない素敵な夜になるはずです。さあ、あなたも福岡の夜へ繰り出し、自分だけのお気に入りの屋台を見つけましょう!